ShopifyとInstagramを連携すると、InstagramのユーザーをShopifyストアへ誘導し、商品購入につなげられます。ShopifyとInstagramを連携して効果的な集客を行うには、連携のポイントや活用方法を押さえておくことが重要です。
この記事では、ShopifyとInstagramの連携方法、効果的に集客するためのポイントを紹介します。ShopifyとInstagramの連携を検討中の方は、ぜひご覧ください。
Instagramのショッピング機能とは
引用:Instagram
Instagramのショッピング機能は、Instagramで投稿した商品写真からECサイトへ誘導できる機能です。InstagramのユーザーがURLをタップするだけで、ECサイトの商品ページに遷移するため、Instagramからスムーズに集客できます。
また、Instagramのプロフィール画面で「ショップを見る」ボタンをタップすると、商品タグがついた全ての商品をカタログのように一覧で閲覧可能です。無料で利用できるため、コストを抑えて集客を強化できます。
ShopifyとInstagramが連携できる条件
ShopifyとInstagramを連携させるためには、以下の3つの条件を満たさないといけません。
- ECサイトの拠点がInstagramのショッピング機能の対象国である
- Instagramの規定で販売可能な商品である
- 販売者契約とコマースポリシーを遵守している
- ビジネス目的のドメインである
日本国内に拠点のあるECサイトであれば、Instagramと連携可能です。ただし、Instagramではお酒やタバコ、サブスクリプションサービス、デジタルコンテンツなど、販売できない商品が定められています。ECサイトで扱う商品が、Instagramで販売できない商品に該当しないか、事前に確認しましょう。
ShopifyとInstagramを連携するメリット
ShopifyとInstagramを連携するメリットは、以下の4点です。
- Instagramのユーザーにリーチできる
- Instagramの投稿画像から商品の詳細がわかる
- 商品のビジュアルを使って訴求できる
- 商品の認知から購入がスムーズになる
4つのメリットを具体的に見ていきましょう。
Instagramのユーザーにリーチできる
ShopifyとInstagramを連携する大きなメリットは、Instagramのユーザーにリーチして集客できる点です。商品を購入してもらうには、ECサイトへの集客が欠かせませんInstagramは日本国内で月間3,300万人のユーザーが利用しており(2019年6月時点)、それだけ集客に期待できる場といえます。
また、定期的な投稿によりECサイトの認知を上げたり、Instagramの利用者層に合わせて商品をPRしたりできます。
Instagramの投稿画像から商品の詳細がわかる
Instagramは画像や動画で表現できるSNSのため、ECサイトの商品画像よりも、より詳しく商品の魅力を伝えられるでしょう。例えば、商品を着た写真を投稿すると、着用イメージやサイズ感がユーザーに伝わりやすくなります。自社で投稿した商品写真だけでなく、購入したユーザーの投稿を活用するのも、商品の魅力を伝える方法の1つです。
商品のビジュアルを使って訴求できる
Instagramで撮り方にこだわった画像や動画を投稿すると、商品ビジュアルでの訴求も可能です。Instagramでは、「インスタ映え」といわれる目を惹く画像が拡散される傾向があります。
商品ビジュアルを目立たせた画像や動画は、多くのInstagramユーザーの商品認知につながるでしょう。特に、ファッションやインテリア雑貨、グルメなど、商品ビジュアルを目立たせたいジャンルのECサイトと相性が良いです。
商品の認知から購入がスムーズになる
Instagramのショッピング機能を使うと、商品の認知から購入までがスムーズになります。投稿画像に商品をタグ付けできるため、投稿画像をタップするだけで商品ページに遷移可能です。「投稿画像をタップ」→「商品ページに遷移」→「購入」の3ステップで購入でき、購入までのユーザーの離脱を減らせます。
すぐに購入しない場合は、気になった商品のお気に入り保存が可能です。Instagramでお気に入り保存した投稿画像からも商品ページに遷移できるため、ユーザーはスムーズに購入できます。
ShopifyとInstagramを連携するデメリット
ShopifyとInstagramを連携するデメリットは、以下の3点です。
- フォロワーを集める必要がある
- 成果が出るまでに時間がかかる
- Instagramの運用リソースが必要となる
Instagramはフォロワーに投稿が表示されるため、フォロワーが多いほど、商品を認知してもらいやすくなります。ただし、フォロワーを増やすためには、地道に投稿を続けて商品を認知してもらい、ユーザーにファンとなってもらわないといけません。フォロワー獲得には時間がかかるため、Instagram運用は成果が出るまでコツコツと続ける必要があります。
また、Instagramは低コストで運用できるものの、ターゲットやコンセプトの決定、魅力的な投稿の検討など、運用リソースの確保が必要です。ECサイトを少人数で運営している場合などは、運用に割く時間や人材の確保が課題になるでしょう。
ShopifyとInstagramを連携するための設定方法
次は、ShopifyとInstagramを連携するための設定方法を解説します。
Instagramのアカウントをビジネスアカウントに切り替える
Instagramで商品を販売するためには、Instagramアカウントをビジネスアカウントに切り替えないといけません。ビジネスアカウントに切り替える方法は以下のとおりです。
1.Instagramの自身のプロフィールを表示する
2.「≡」→「設定」をタップ
3.「プロアカウントに切り替える」をタップ
4.カテゴリを選択して「完了」をタップ
ビジネスアカウントにすると、電話番号やメールアドレス、店舗の位置情報をユーザーと共有でき、ユーザーの問い合わせにもタイムリーに対応できます。
Shopifyの管理画面からFacebook・Instagramを連携する
Shopifyの管理画面の販売チャネルに、FacebookとInstagramを追加します。
設定方法は以下のとおりです。
1.管理画面「販売チャネル」→「すべてのおすすめ販売チャネル」をクリック
2.「Facebook & Instagram」をインストール
3.「Facebook & Instagram」を販売チャネルに追加する
4.facebookアカウントをリンクして審査を申請する
Shopify管理画面の「Instagram アカウント」にアカウントが表示されていれば、連携完了です。
Instagramショッピングを設定する
ShopifyでInstagramショッピング機能を利用するには、「Facebook & Instagram」の審査を通過しなければいけません。「Facebook & Instagram」ページの「Instagramで商品を販売」から「設定をスタート」をクリックして設定しましょう。
Shopifyのドメイン認証とコードの挿入を行う
Facebookの審査が承認されると、Instagramからメールが届き、ドメイン認証を求められます。メール内にある「ウェブサイトを認証」をクリックし、次の手順で設定しましょう。
- 「基本ステップ1」に表示された1行目のコードをコピー
- Shopify管理画面の「オンラインストア」をクリック
- 「アクション」→「コードを編集する」をクリック
- 「Layout」→「theme.liquid」をクリック
- <head>セクションにコピーしたコードを貼り付け
- Facebookの画面に戻り、「認証する」をクリック
これでドメイン認証が完了です。
Instagram投稿に商品のタグ付けをする
次に、Instagramの投稿に商品のタグ付けをします。設定方法は以下のとおりです。
- Instagramのアプリを開き、Shopifyと連携させる投稿を選択
- 投稿の右上の三本線をタップ
- 「編集」→「製品をタグ付け」を選択
商品のタグ付けを設定すると、投稿画像に商品名が表示されます。また、フィード一覧では、商品のタグ付けをした投稿の右上にショッピングバッグが表示されるため確認しましょう。
ShopifyとInstagramを連携して効果的に集客するポイント
ShopifyとInstagramを連携すると、より効果的に集客できます。Instagramを活用して効果的に集客するポイントは、以下の4つです。
- Instagramの投稿の世界観を統一する
- ストーリーズやインスタライブを活用する
- ハイライト機能を活用する
- Shopifyアプリを利用する
4つのポイントをそれぞれ解説します。
Instagramの投稿の世界観を統一する
Instagramの投稿の世界観を統一すると、Instagramのプロフィールページが商品カタログとなり、ストアのコンセプトやイメージが伝わりやすくなります。例えば、投稿写真に同じフィルターや加工を使用したり、背景色を揃えたりするなど、投稿に統一感を出す工夫が必要です。世界観を統一した投稿によって、ストアへの信頼感が生まれ、商品ページへの訪問や購入などにつながりやすくなります。
ストーリーズやインスタライブを活用する
Instagramのストーリーズやインスタライブを活用して、ユーザーとのコミュニケーションを図りましょう。ストーリーズにはユーザーに質問やアンケートをする機能があり、ユーザーとの交流が可能です。質問やアンケートを頻繁に行うと、認知度の向上やユーザーからの親近感アップが期待できます。
インスタライブはInstagramでライブ配信を行う機能で、商品の魅力をリアルタイムで伝えられるのが魅力です。今まさに世界各国でライブコマースが注目されており、日本でも少しずつ認知が広がってきています。インスタライブにはコメント機能があるため、コメントでもらった質問に答えると、ユーザーの悩みや疑問の解消にも役立ちます。
ハイライト機能を活用する
ハイライト機能は、ストーリーズをプロフィールページにまとめる機能です。ストーリーズは24時間経過すると自動的に消えるため、残しておきたい情報はハイライトにまとめると、ユーザーが繰り返し見られます。
ハイライトは「商品の使い方」「商品の人気ランキング」などにカテゴリ分けして、ユーザーの利便性を高めるようにしましょう。ハイライトの中に商品ページへのリンクを添付すると、商品購入の導線作りができて、売上アップにもつながります。
Shopifyアプリを利用する
Shopifyのアプリストアには、Instagramと連携して集客に活用できるさまざまなアプリがあります。例えば、Instagramの投稿やいいねの数をECサイトに表示させるアプリを利用すると、商品の評判の高さをアピール可能です。
また、Shopifyアプリを使ってInstagramに投稿された購入者のレビューを表示させると、購入者のリアルな声が伝わり、購入に迷う人を後押しできます。実施したい内容にあわせてShopifyアプリを選び、効果的な集客につなげましょう。
ShopifyとInstagramの連携に使えるアプリ5選
ShopifyとInstagramの連携に使えるおすすめアプリを紹介します。
instafeed
引用:instafeed
instafeedはInstagram公認のアプリで、コード編集なしで簡単にShopifyとInstagramを連携できます。ただし、商品へのタグ付けやいいね数の表示などには、プロプランの契約が必要です。プラスプランでは掲載できるフィード数が無制限のため、多くの商品をPRできます。
アプリ名 | instafeed |
---|---|
月額料金 | 無料プラン プロプラン:6米ドル/月 プラスプラン:19米ドル/月 |
特徴 | Instagram公認アプリ 簡単にShopifyとInstagramを連携できる Instagramのフィードをストアに表示できる |
公式ページ | https://apps.shopify.com/instafeed?locale=ja |
InstagramFeed+Story
InstagramFeed+StoryもInstagram公認アプリです。Instagramの投稿への商品のタグ付けやハイライト、ストーリーズ、いいね数をECサイトに表示できます。月1,000PVまで無料で利用できるため、開設して間もないストアや、初期費用を抑えたい場合におすすめです。
アプリ名 | InstagramFeed+Story |
---|---|
月額料金 | 無料プラン CONCEPT PLAN:3.95米ドル/月 |
特徴 | Instagram公認アプリ Instagramのフィードなどをストアに表示できる |
公式ページ | https://apps.shopify.com/instagram-stories-for-website?locale=ja |
Instagram Shop by Sauce
Instagram Shop by Sauceは、Instagramの投稿をECサイトに表示できるアプリです。投稿とあわせていいね数も表示されるため、ECサイトを訪問したユーザーに商品の評判をアピールできます。
アプリ名 | Instagram Shop by Sauce |
---|---|
月額料金 | インストール無料 ESSENTIALS:50米ドル/月 STANDARD:200米ドル/月 PRIME:600米ドル/月 |
特徴 | Instagramの投稿をストアに表示できる いいね数も表示される |
公式ページ | https://apps.shopify.com/instagram-shop-by-snapppt?locale=ja |
Covet Instagram Feed & Reviews
引用:Covet Instagram Feed & Reviews
Covet Instagram Feed & Reviewsは、特定のハッシュタグ投稿をECサイトに表示できます。有料プランでは、ECサイトの商品詳細ページに共通タグを設置して、Instagram投稿を商品別に表示可能です。Analytics機能があり、ユーザーの行動や人気の高い投稿などを分析できます。
アプリ名 | Covet Instagram Feed & Reviews |
---|---|
月額料金 | LITE:9.99米ドル/月 GROWTH:29.99米ドル/月 PREMIUM:79.99米ドル/月 ENTERPRISE:199米ドル/月 |
特徴 | 特定のハッシュタグに絞って投稿をストアに表示できる 分析機能がある |
公式ページ | https://apps.shopify.com/covet-pics?locale=ja |
Socialwidget
引用:Socialwidget
Socialwidgetは、コード編集なしでInstagramの投稿をShopifyサイトに埋め込みできるアプリです。ユーザーのInstagram投稿も表示できるため、商品の使用感などをアピールして、ストアや商品への信頼性を高められます。
埋め込み表示される投稿のテンプレートデザインが用意されており、自由に編集可能なため、色や投稿画像のデザインなど細部にこだわりたい方にもおすすめです。
アプリ名 | Socialwidget |
---|---|
月額料金 | 無料プラン STANDARD:9.90米ドル/月 PROFESSIONAL:19.90米ドル/月 ADVANCED:49.90米ドル/月 |
特徴 | InstagramだけでなくTikTokもストアに表示できる テンプレートが豊富なためコーディングの必要なし |
公式ページ | https://apps.shopify.com/instafeed-socialwidget?locale=ja |
ShopifyとInstagramが連携できないときの対処法
ShopifyとInstagramの連携ができないときは、以下の項目に問題がないか確認してみてください。
- Instagramがビジネスアカウントになっているか
- ビジネスに作成可能なFacebookアカウント上限(2アカウント)に達していないか
- InstagramとFacebookが連携されているか
- Shopifyサイトのドメイン認証がされているか
- Instagramポリシーに違反する商品を扱っていないか
- 商品カタログにエラーが起きていないか
- Instagramアカウントのフォロワー数が少なくないか
上記を確認しても連携できない場合は、Shopifyサポートに問い合わせましょう。
ShopifyとInstagramの連携を解除する方法
ShopifyとInstagramの連携を解除したいときは、Shopifyの管理画面から設定します。
- Shopify管理画面の「Facebook」→「Shopをカスタマイズ」をクリック
- 「Metaのコマースマネージャ」でログイン
- 「設定」→「ビジネスアセット」→「Instagram」→「削除」
以上でShopifyとInstagramの連携を解除可能です。
ShopifyとInstagramの連携で成功しているECサイト事例
引用:grounds
ShopifyとInstagramを連携して成果をあげている事例を紹介します。
スニーカーブランドのgroundsは、ShopifyサイトとInstagramを連携した集客に成功している企業です。groundsは、ECサイトを立ち上げる前にInstagramアカウントを開設していました。Instagramは画像や動画で商品を表現できるため、世界に発信するためには言語がいらないInstagramが最適と考えたのが理由です。
groundsの靴は独創的なソールが特徴で、靴のデザインだけでなく「体験」もデザインすることをコンセプトにしています。ソールによって、靴を履いたときの感触や歩き心地が異なるため、ユーザーに「体験」をどのように伝えるかが課題でした。Instagramの画像や動画を使って、groundsの靴を履く体験をユーザーに届け、商品の認知や購入につなげています。
ShopifyとInstagramに関してよくある質問
ShopifyとInstagramの連携についてよくある質問をまとめました。
ShopifyにInstagramのフィードを埋め込める?
Shopify管理画面からInstagramのフィードを作成するコードを生成すると、ECサイトにInstagramのフィードを埋め込めます。より簡単にフィードを埋め込みたい場合は、Shopifyアプリが便利です。
Shopifyアプリを利用すると、コード編集せずに直感的に操作でき、自由度の高いフィードを作成できます。先ほど紹介した5つのShopifyアプリはすべて、Instagramのフィードを埋め込めるため、利用を検討すると良いでしょう。
Instagram以外に連携できるSNSはある?
Shopifyは、Instagram以外に以下のSNSと連携できます。
- TikTok
- LINE
- YouTube
ShopifyとFacebookを連携できないときの原因は?
ShopifyとFacebookが連携できない場合、以下の原因が考えられます。
- ビジネスマネージャが作成されていない
- 連携するFacebookページがない
- ドメイン認証ができていない
Facebookとの連携には、ビジネスマネージャの作成が必要です。また、商品情報や写真を登録したFacebookページを作成していないと、連携できません。ドメイン認証ができていない場合は、先述の「Shopifyのドメイン認証とコードの挿入を行う」の部分を参考に確認しましょう。
Instagramショッピングの設定中に「資格なし」と表示されたときの対処法は?
Instagramショッピングの設定中に「資格なし」と表示される場合、Instagramが規定する下記の「コマースの要件」に該当していないことが原因です。
- FacebookおよびInstagramのポリシーに準拠していること
- 該当するビジネスとドメインに紐づいていること
- 所在地がコマースを利用できる国であること
- 信頼性を示すこと
- 正確な情報を提供し、ベストプラクティスに従うこと
FacebookやInstagramアカウントのフォロワー数が少ない場合や運用期間が短い場合、「信頼性を示すこと」に該当しないといわれています。地道にアカウントを運用し、フォロワー数が増えてから再度連携してみましょう。
まとめ
ShopifyとInstagramを連携すると、Instagramのユーザーにリーチした集客が可能になり、売上アップが期待できます。Instagramユーザーへの自社商品のアピールポイントなどを整理し、Instagramユーザーに商品をどのようにアピールするかを検討することが重要です。
ShopifyとInstagramを連携してできる機能を理解し、必要に応じてShopifyアプリの導入も検討しましょう。Instagramと連携した最適なプロモーションがわからないときは、Shopifyパートナーに相談するのも1つの方法です。
ShopifyとInstagramを連携したプロモーションはフルバランスにご相談ください
ShopifyとInstagramを連携したプロモーションは、集客や売上アップに効果的である一方、成果が出るまでに時間がかかり、運用リソースも必要です。「ShopifyとInstagramを連携して集客したいが、運用リソースが足りない」と悩んでいる方は、お気軽にフルバランスにご相談ください。
フルバランスは、Shopify公式認定パートナーとして、数々の企業のShopify導入を支援してきました。ShopifyサイトとInstagramを連携した効果的なプロモーション施策を提案することはもちろん、Shopifyの導入から運用までワンストップで支援させていただきます。