Shopifyは5つの料金プランが用意されており、自社のECサイトの規模や必要な機能などに合わせて選択可能です。自社にはどの料金プランが合っているのかと、悩む方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、Shopifyの料金プランや手数料、料金プランを選ぶポイント、安く抑える方法などを紹介します。他のカートシステムとの料金プランの比較もしているため、Shopifyの料金プランを検討中の方は、ぜひご覧ください。
Shopifyの料金プラン
Shopifyのプランの料金や機能一覧を表にまとめました。
スターター | ベーシック | スタンダード | プレミアム | Shopify Plus | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
月額料金 | 月払い | 5米ドル | 33米ドル | 92米ドル | 399米ドル | 2,000米ドル※取引量により変動 | |
年払い | ー | 25米ドル | 69米ドル | 299米ドル | ー | ||
利用可能なアカウント数 | 1 | 2 | 5 | 15 | 無制限 | ||
オンラインストアの開設 | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
商品登録数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | ||
24時間サポート | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
複数の販売チャネル | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
クーポンコード | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
カゴ落ち対策メール | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
ギフトカードの提供 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
レポートの作成 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
計算済み配送料の表示 | × | × | × | ○ | ○ | ||
言語翻訳 | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
現地通貨への自動変換 | × | × | × | ○ | ○ | ||
関税と輸入税の計算機能 | × | × | × | ○ | ○ |
ベーシックプラン・スタンダードプラン・プレミアムプランでは年払いが用意されており、年払いを選択すると月払いよりも割安で利用可能です。
ベーシックプラン
ベーシックプランは、月額33米ドルと低価格でありながら、ECサイトの構築には充分な機能がそろっています。初めてECサイトを立ち上げる場合には、ベーシックプランで充分といえるでしょう。
スタンダード・プレミアムの上位プランと異なるのは、利用できるアカウント数が2名までに限定されている点です。少人数でECサイトの管理や運営を行う場合におすすめです。
スタンダードプラン
スタンダードプランは、ベーシックプランと比べて高価な分、利用できる機能が充実しています。そのうちの1つが、プロフェッショナルレポート機能です。プロフェッショナルレポートでは、商品の販売データや顧客に関する情報から、新規顧客・リピーターの数や、国別の販売実績などを比較できます。
アカウントは5名まで利用できるため、チームでECサイトを運営していく方はスタンダードプランを選択するとよいでしょう。
プレミアムプラン
プレミアムプランは、月額399米ドルと主要プランの中では高額ですが、スタンダードプランよりさらに機能が充実しています。プレミアムプランでは、プロフェッショナルレポートに加え、カスタムレポートを作成可能です。
カスタムレポートは、Google広告などを利用して顧客の購入までの行動を追跡し、そのレポートを追加できるオリジナルのレポートです。ECサイトのマーケティング戦略の分析・改善などに役立ちます。
利用できるアカウント数が15名のため、大人数でマーケティング戦略を分析したい場合や、大人数でECサイトの管理を分担したい場合におすすめです。
スタータープラン
スタータープランは月額5米ドルで利用でき、Shopifyの料金プランの中で最も安いプランです。オンラインストアの構築はできず、商品登録やカート機能のみ利用できます。そのため、運用中のWebサイトやブログ、SNSなどにShopifyのカートボタンを設置して、商品販売を始める方に適したプランです。
初期費用を抑えてオンライン販売を始めてみたいという場合や、運用中のWebサイトやブログ、SNSアカウントを持っている場合におすすめです。
Shopify Plus
Shopify Plusは、取引量の多いECサイト向けに推奨されているプランです。Shopify Plusでは業務を自動化できる機能が利用できるため、効率的にECサイトの運営が可能です。
自動化できる機能の例として「受注・在庫表示・顧客管理」や「日時や商品を指定したキャンペーンや商品リリース」などがあります。また、Shopify Plusでは計10ストアまで開設できるため、同一企業がブランド別や国別にECサイトを立ち上げ可能です。
その他Shopifyで発生する料金
Shopifyでは、月額料金の他に以下の料金が発生します。
- 決済手数料
- 振込手数料
- 外部決済サービス取引手数料
- ShopifyテーマやShopifyアプリの利用料金
各手数料は、料金プランや利用するサービスによって異なるため確認しましょう。
決済手数料一覧
決済手数料は、注文の決済を確定すると発生する料金で、Shopifyの料金プランごとに異なります。
スターター | ベーシック | スタンダード | プレミアム | Shopify Plus | |
---|---|---|---|---|---|
日本のクレジットカード(オンライン) | 5.00% | 3.40% | 3.30% | 3.25% | 3.15% |
海外/Amexのクレジットカード(オンライン) | 5.00% | 3.90% | 3.85% | 3.80% | 3.75% |
JCBのクレジットカード(オンライン) | 5.00% | 4.15% | 4.10% | 4.05% | 契約時に要確認 |
上位の料金プランになるほど、決済手数料は安くなります。
振込手数料一覧
振込手数料は、ECサイトの売上金をShopifyからサイト側に振り込むときに発生する料金で、利用する決済方法によって異なります。
決済方法 | 振込手数料 |
---|---|
Shopify ペイメント | 無料 |
Apple Pay | 無料 |
Google Pay | 無料 |
Shop Pay | 無料 |
PayPal | 無料(出金額5万円未満は250円/件) |
Amazon Pay | 無料 |
KOMOJU | 日本国内かつ入金金額が3万円未満のとき:216円海外送金:2,500円 |
SBペイメントサービス | 無料 |
Shopifyでは、多くの決済方法で振込手数料が無料です。
外部決済サービス取引手数料一覧
外部決済サービス取引手数料は、決済方法としてshopifyペイメントを有効にせず、外部決済サービスを利用して決済した場合に発生する料金です。
利用する料金プランによって異なり、Shopifyペイメントを有効化すると無料になります。
スターター | ベーシック | スタンダード | プレミアム | Shopify Plus | |
---|---|---|---|---|---|
外部サービス取引手数料 | 5.0%+約440円 | 2.00% | 1.00% | 0.50% | 0.15% |
Shopifyテーマ
Shopifyテーマは、ECサイトのデザインを決めるテンプレートです。Shopifyの公式ストアでは無料テーマと有料テーマが用意されており、有料テーマを選定した場合には料金が発生します。Shopify公式のテーマストアの有料テーマは170〜380米ドルほどで、買い切りです。
Shopifyアプリ
Shopifyでは、アプリをインストールすると、さまざまな機能を搭載できます。ECサイトの売上げやユーザーの利便性を向上させる豊富なアプリが用意されており、有料アプリを利用する場合に料金が発生します。
アプリの料金は、月額15米ドル程度から200米ドルを超えるものまでさまざまです。月額料金とあわせて、売上げや配信メールの数などに応じた料金が加算される従量課金制のアプリや、買い切りのアプリもあります。
Shopifyの料金プランを選ぶポイント
Shopifyの料金プランを選ぶときのポイントは、以下の3つです。
- 取引額に合った料金プランを選ぶ
- 利用できるアカウント数によって選ぶ
- 必要な機能で選ぶ
取引額やECサイトを管理するスタッフの人数、必要な機能などで料金プランを選ぶと良いでしょう。
取引額に合った料金プランを選ぶ
Shopifyの料金プランは、上位プランになるほど決済手数料や外部サービス取引手数料が安くなります。ベーシックプランの決済手数料は3.4〜4.15%で、月100万円分の取引が行われたときの決済手数料は34,000〜41,500円です。
一方、スタンダードプランの決済手数料は3.3〜4.1%で、同じ100万円分の決済手数料は33,000〜41,000円となり、ベーシックプランよりも安くなります。取引量が増えるほど手数料の負担額が、料金プランによって大きく変動します。想定している取引額や売上の規模に応じて、プランを選ぶと良いでしょう。
利用できるアカウント数によって選ぶ
Shopifyの料金プランによって、利用できるアカウント数が異なります。
- ベーシックプラン:2名まで
- スタンダードプラン:5名まで
- プレミアムプラン:15名まで
ECサイトの運営では、売上・在庫管理、販売レポート作成、マーケティング戦略の効果測定などの業務が必要で、取引量が多いほど運営に必要な人数も多くなります。ECサイトに携わるスタッフの人数にあわせて、適切なプランを選ぶと良いでしょう。
必要な機能で選ぶ
Shopifyの料金プランによって、利用できる機能に違いがあります。ECサイトを初めて立ち上げる場合など、初期段階では最低限の機能が揃ったベーシックプランでも充分といえます。
例えばベーシックプランでは、以下のような機能を利用可能です。
- ストアのカスタマイズ
- 無制限の商品登録
- Shopify POSの利用
- オンライン販売チャネルの追加
- クーポンコードの作成
- ブログ など
その後、売上げが伸びて利用したい機能が増えたときはスタンダードプランやプレミアムプランを検討するなど、利用できる機能によってプランを選ぶと良いでしょう。
ECサイトの規模別おすすめ料金プラン
ECサイトの規模別におすすめの料金プランをまとめると、以下のとおりです。
スターター | 初めてブログやSNSで商品販売を行う個人月商数万円 |
---|---|
ベーシック | ネットショップ未経験の小規模の事業者月商500万円以下 |
スタンダード | 将来的に販路を拡大する予定があり、複数のスタッフでECサイトを運用したい事業者月商5,000万円以下 |
プレミアム | 10人以上のスタッフでマーケティングにも注力したい事業者月商5,000万円以上 |
Shopify Plus | 取引量が多く、業務の自動化が必要な事業者月商1億円以上 |
ECサイトの規模によって予算や必要な機能が異なるため、自社に合った料金プランを選びましょう。
Shopifyと他のECサイトの料金を比較
Shopifyの料金を他のECサイトと比較して解説します。今回は、BASEやメルカリ、STORES.jpと比較しました。
月額料金・決済手数料
Shopifyの月額料金・決済手数料を、他のECサイトと比較した表は以下のとおりです。
Shopify(ベーシックプラン) | 月額費用:33米ドル(約4,600円)決済手数料:3.4% |
---|---|
BASE(スタンダードプラン) | 月額費用:0円決済手数料:3.6%+3%(サービス利用料)+40円 |
メルカリ | 月額費用:0円決済手数料:10% |
STORES.jp(スタンダードプラン) | 月額費用:2,980円決済手数料:3.6% |
Shopifyは月額料金が発生するものの、決済手数料が3.4%と最も安いため、売上げが上がるほどコストを抑えられます。
入金までの日数
売上金が入金されるまでの日数を、他のECサイトと比較した表は以下のとおりです。
入金サイクル | 振込手数料 | |
---|---|---|
Shopify | 翌週の金曜日(最短5営業日) | 無料※一部有料の決済方法あり |
BASE | 振込申請から10営業日 | 250円 |
メルカリ | 振込申請から最短翌日 | 200円 |
STORES.jp | 月末締め、翌月20日払い | 275円 |
メルカリはShopifyより入金サイクルが早いものの、振込手数料が発生します。
Shopifyは入金サイクルが最短5営業日と短く、多くの決済方法で振込手数料が無料である点がおすすめです。
Shopifyの料金の支払い方法
次は、ECサイト側からShopifyに料金を支払う方法について解説します。
クレジットカード
Shopifyへの支払いには、クレジットカードが使用可能です。対応ブランドは、以下のとおりです。
- Mastercard
- Visa
- American Express
支払いに使用するクレジットカードを追加したり、既存のクレジットカード情報を変更する場合は、管理画面で設定できます。
PayPal
Shopifyへの支払いには、PayPalも使用可能です。PayPalアカウントに関連付けられたPayPal残高や銀行口座、デビットカード、クレジットカードを使用できます。
料金をなるべく抑えたい!その方法は?
続いて、Shopifyで発生する料金を抑える方法を解説します。
年額プランにする
Shopifyの料金プランのうち、ベーシックプラン・スタンダードプラン・プレミアムプランでは年額プランが用意されており、月額料金が25%安くなります。
ベーシック | スタンダード | プレミアム | ||
---|---|---|---|---|
月額料金 | 月払い | 33米ドル | 92米ドル | 399米ドル |
年払い | 25米ドル | 69米ドル | 299米ドル |
1年以内にECサイトを解約する予定がなければ、年額プランを選ぶと良いでしょう。
オプションを活用してスモールステップで始める
Shopifyで機能を追加したい場合は、料金プランを変更するのではなく、オプションとして契約すると料金を抑えられます。上位プランにすると機能は充実しますが、月額費用が上がり、すぐには使わない機能も搭載されている可能性があります。
必要な機能をオプションや有料アプリで搭載し、まずはスモールステップで始めましょう。
よくある質問
Shopifyの料金に関してよくある質問をまとめました。
Shopifyの初期費用は?
Shopifyでは、どの料金プランを選択した場合でも初期費用が無料です。
Shopifyの料金が改定されることはある?
Shopifyでは、2023年1月に月額料金が値上げされました。
- ベーシック:25米ドル→33米ドル
- スタンダード:69米ドル→92米ドル
- プレミアム:299米ドル→399米ドル
今後の料金改定について明言されてはいません。しかし、これまでに料金が改定されており、今後も日本のShopifyが改善されていくことを考えると、料金改定の可能性はゼロではないといえます。
Shopifyの料金の支払いサイクルは?
Shopifyの支払いサイクルは、デフォルトで30日です。前述した月額料金の年額プランを選んだ場合、支払いのサイクルは1年になります。
Shopifyの有料アプリを利用している場合は、アプリを有効化した時点で料金が発生するため、請求タイミングが月額料金と異なる点に注意しましょう。
料金プランの変更はできる?
Shopifyの料金プランは、利用途中でも変更可能です。変更する場合は、管理画面の「設定」から「プランと権限」を選択します。
変更のタイミングに規定はありません。必要になる機能が増えたり、決済手数料や外部サービス取引手数料などの手数料がかさむようになったりしたタイミングで、変更を検討すると良いでしょう。
Shopifyを開設したあとに解約できる?
Shopifyはいつでも解約できます。管理画面からストアを無効化すると手続きは完了です。
ShopifyストアのURLに移動して、ストアが表示されなくなっているかを確認しましょう。ただし、解約時に未払い金がある場合は、解約後に支払う必要があります。
まとめ
Shopifyの料金プランは、ECサイトの事業規模に応じて5つの選択肢が用意されています。選んだプラン次第で予算を大きく左右するだけでなく、売上げにも直結するため、自社のECサイトに合った料金プランを選ぶことが重要です。
料金プランによって、月額料金や手数料、利用できる機能などは異なります。それぞれの料金プランの特徴を理解し、最適な料金プランを選択しましょう。
料金プランに迷ったときは、必要に応じてShopifyパートナーに相談し、理想のECサイト運営を実現しましょう。
フルバランスは最適な料金プランをご提案します
Shopifyの料金プランは料金プランが5つあり、それぞれ機能が異なるため、自社に最適なプランを選ぶのが難しい場合もあるでしょう。「自社に合った料金プランがわからない」と悩んでいる方は、お気軽にフルバランスにご相談ください。
フルバランスは、Shopify公式認定パートナーとして、数々の企業のShopify導入を支援してきました。あなたのECサイトに最適な料金プランをアドバイスすることはもちろん、Shopifyの導入から運用までワンストップで支援させていただきます。