Shopifyメールを解説!初心者でも簡単にできる活用術も

Shopifyメールを利用すると、ShopifyのECサイトのユーザーにメルマガ配信ができます。Shopifyメールを利用して売上げの向上や顧客のリピーター化につなげるためには、特徴や活用方法などを押さえることが重要です。メールによるユーザーへのアプローチを検討しているものの、Shopifyメールの特徴や利用方法がわからない方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、Shopifyメールの特徴やShopifyメールの活用術を紹介します。Shopifyメールの利用を検討中の方は、ぜひご覧ください。

ECサイトにおけるメールマーケティングの重要性

メールマーケティングは、ユーザーとメールでコミュニケーションをとり、ユーザーと長く良い関係を築いていくためのマーケティング施策です。ECサイトを安定的に成長させるには、メールマーケティングが重要になります。その理由は以下の3点です。

  • ユーザーに直接リーチできる
  • ユーザーをファン化できる
  • リピーターを獲得できる

メールマーケティングはユーザーに直接リーチできるため、ユーザーに合わせたアプローチができます。例えば、まだ購入していないユーザーには、無料プレゼントなどをきっかけにメルマガ登録を促せます。メルマガでお役立ち情報や商品の使い方などを定期的にメールして、ユーザーとの関係を構築可能です。

一方で、購入済みのユーザーには購入後にメールを送り、購入した商品の使い方の解説やキャンペーン情報のお知らせなどを行います。購入後のメールによってユーザーとの関係を続けると、ユーザーがストアや商品のファンになる可能性が高まり、リピーターを獲得できます。

Shopifyメールの6つの特徴

Shopifyでメルマガ配信ができるShopifyメールの特徴は、以下の6つです。

  • Shopifyの顧客データを利用できる
  • 豊富なメールテンプレートから選べる
  • 配信済みのメールを分析できる
  • Shopifyの管理画面から設定できる
  • 月10,000通まで無料で利用できる
  • 顧客にプロモーションメールを送れる

それぞれの特徴について解説します。

Shopifyの顧客データを利用できる

Shopifyメールは、Shopifyの顧客データを利用したメルマガ配信が可能です。Shopifyの顧客データをもとにユーザーを分類すると、特定のユーザーへのメール送信もできます。

例えば「購入5回以上」に当てはまるユーザーだけを対象に絞って、特別なキャンペーン情報を配信可能です。適切なユーザーにタイミング良く情報を届けられるため、リピート購入や売上アップにつながります

豊富なメールテンプレートから選べる

Shopifyメールは、あらかじめ用意されたメールテンプレートやデザインを選択可能です。例えば、商品を際立たせるテンプレートでは、「今月のベストセラーの紹介」として最も売れた商品を自動的に選定し、登録済みの商品画像が自動でレイアウトされます。

ストアのロゴや商品説明、URLなどが自動で反映されるテンプレートもあり、簡単にメールを作成可能です。また、テンプレートのテキストやボタンのデザイン、画像などはカスタマイズ可能で、オリジナルのメールも作れます

配信済みのメールを分析できる

Shopifyメールは配信済みメールの分析が可能で、メールの開封率やコンバージョン率などを把握できます。分析に利用できる主なデータは以下のとおりです。

  • 正常に配信されたメール数
  • 登録を解除したユーザー数
  • メール内のリンクをクリックしたユーザー数
  • メールからストアに訪問したユーザー数
  • メールからストアを訪問して行われた注文数
  • メールからのストア訪問により発生した売上げ

また、セグメント別の分析もできるため、マーケティング施策の改善や他の施策の計画につなげやすいといえます。

Shopifyの管理画面から設定できる

Shopifyメールを使ってメルマガ配信すれば、Shopifyの管理画面内で設定が完結します。一方で、外部のメール配信サービスを利用する場合、Shopifyとメール配信サービスのそれぞれの管理画面から設定しなければいけません。Shopifyメールを活用すれば、管理画面で一元的にメール配信を管理できるため、業務効率の向上にもつながります。

月10,000通まで無料で利用できる

Shopifyメールは、Shopifyの有料プランを契約している場合、月10,000通まで無料です。10,000通を超過した場合の追加料金は、以下のとおりです。

メールの配信数料金
10,000通を超過する場合1,000通ごとに1ドル
300,000通を超過する場合1,000通ごとに0.65ドル
750,000通を超過する場合1,000通ごとに0.55ドル

例えば週1回、1,000人にメールを送ると、1ヶ月のメール送信数は約4,000〜5,000通です。

月10,000通まで無料のため、開設して間もないECサイトや小規模ECサイトは追加料金なしで充分に利用できるでしょう。

顧客にプロモーションメールを送れる

Shopifyメールは、顧客に新しい商品やセールを知らせるプロモーションメールを送付可能です。Shopifyには、Shopifyメールとは異なる「通知メール」の機能があります。通知メールは、ユーザーが商品を購入したり、商品が発送されたりした場合などに自動的にお知らせするメールで、プロモーションメールの送付はできません。

そのため、ユーザーに対して、新しい商品のプロモーションやキャンペーン情報の発信などを継続的に行うには、Shopifyメールを利用する必要があります。

Shopifyメールの設定方法

次は、Shopifyメールの設定方法を解説します。

Shopifyメールをインストールする

Shopifyメールは、2020年からShopifyにデフォルトで搭載されています。管理画面の「インストール済みのアプリ」に「Shopifyメール」と表示されているかを確認しましょう。インストールされていない場合は、以下の手順でインストールします。

Shopify メール

  1. Shopifyアプリストアで「Shopifyメール」をクリック
  2. 「アプリを追加する」 をクリック
  3. 「アプリをインストール」をクリック

差出人メールアドレスを変更する

メールを作成する前に、ユーザー側のメールサーバーで迷惑メールと判断されないよう、差出人メールアドレスを変更しましょう。ECサイトのドメインのメールアドレスを使用すると、迷惑メールと判断される可能性が低くなり、ブランド認知度の向上にもつながります。

差出人メールアドレスの変更手順は、以下のとおりです。

  1. 管理画面で「設定」→「通知」をクリック
  2. 「差出人メールアドレス」の欄をを編集
  3. 「保存」をクリック

ドメインが認証されていない場合は「送信元のメールアドレス」で「認証」をクリックします。認証には最大48時間かかる場合もあるため、時間に余裕を持って設定することが大切です。

メールを作成する

Shopifyメールはテンプレートを使用して、メールを作成できます。メールのテンプレートの選択方法は、以下のとおりです。

  1. 管理画面で「アプリ」→「Shopify Email」をクリック
  2. 「メールキャンペーンを作成する」をクリック
  3. テンプレートを選んで「選択」をクリック

次に、デザインと本文をカスタマイズします。

  1. 「受取人」をクリックし、お客様グループをリストから選択
  2. 「件名」「プレビューテキスト」を入力
  3. メール本文のエリアへカーソルを合わせ、セクションを編集
  4. 画面右上部の「確認」ボタンをクリックして保存

メール本文のエリアは、テキストやボタン、画像、商品などのセクションで構成されています。メール本文のエリアにカーソルを合わせると、セクションの追加や削除、移動、複製が可能です。

メールを送信または予約する

ユーザーにメール送信する前に、テスト送信をしてメール全体のデザインやテキストの内容を確認しましょう。Shopifyメールの編集画面で右上部の「テストを送信」をクリックします。

テスト送信後、問題がなければ「送信」を2回クリックしてメールを送信します。配信日時を指定したい場合は「予定」をクリックすると設定可能です。新商品の入荷やセールなど、ユーザーへ情報を届けたいタイミングに合わせて配信スケジュールを組みましょう。

Shopifyメールの効果的な使い方

Shopifyメールを効果的に使うと、メールマーケティング施策の成功につながります。Shopifyメールの効果的な使い方は以下のとおりです。

  • 顧客グループを作成する
  • パーソナライズされた文章を含める
  • 顧客の目を引く件名にする
  • 月に1回はメール配信する
  • 顧客へのブランディングを意識する

Shopifyメールの効果的な使い方を具体的に見てきましょう。

顧客グループを作成する

顧客グループを作成すると、ユーザーを絞ったメルマガ配信ができます。顧客グループの作成方法は以下のとおりです。

1.管理画面で「顧客管理」→「セグメント」をクリック

2.「セグメントを作成」をクリック

3.テンプレートや絞り込みを使って顧客グループを作る

同じ属性ユーザーでグループ分けすると、ユーザーのニーズに合ったメールを適切なタイミングで送れます。そのため、メールをきっかけにユーザーが行動する確率が高くなります。顧客グループの作成は、以下のような要素に基づいて行うと良いでしょう。

  • 属性(年齢・性別・職業・家族構成など)
  • 特定商品に対する興味
  • 居住地
  • 購入歴の有無

パーソナライズされた文章を含める

Shopifyメールのメール本文には、パーソナライズされた文章を記載しましょう。パーソナライズとは、ユーザーの名前、居住地、購入済み商品などの情報に基づいて、ユーザーによって異なるテキストをコンテンツに反映することです。

Shopifyメールには、テキストをパーソナライズする機能があります。パーソナライズされたテキストを特定のセクションに追加すると、ユーザーのメールアドレスと紐づけて、自動でユーザー情報が挿入されます。パーソナライズされたメールはユーザーの注意を引くため、メールの開封やメール本文内のURLのクリック、サイトへの訪問などにつなげられるでしょう。

顧客の目を引く件名にする

メールの件名はユーザーが最初に見る部分であり、ユーザーに読みたいと思わせる件名にする必要があります。メールの内容がわかる件名にするだけでなく、件名に訴求ポイントもあわせて記載することが重要です。

例えばセール情報を知らせるメールでは、件名でセールの開催時期や割引率がわかるように記載するやり方があります。 また、モバイルデバイスでメールを読むユーザーが見やすいように、件名は3~6ワード、または50文字以下で簡潔に入力しましょう

月に1回はメール配信する

Shopifyメールでは、ユーザーと良い関係を構築するため、最低月1回のメール配信を推奨しています。メール配信のスケジュールをあらかじめ作成しておくと、ユーザーが定期的に新しい商品を見つけ、ストアを訪問するように促せます。メール配信が多すぎる場合、ユーザーが嫌がりストアへの関心を失う可能性があるため、配信の頻度には注意しましょう。

顧客へのブランディングを意識する

Shopifyメールでメール配信する際、メールとECサイトの印象が一貫するように意識することが重要です。ユーザーがメールとECサイトで同じ印象を抱くと、ストアへの信頼やイメージの向上につながります。

Shopifyメールは、ECサイトの色やフォント、ロゴ画像などがメール編集画面へ自動で送られ、メールの背景や文字、ボタンなどに適用可能です。メールに使用する画像やテキストで、ECサイトのコンセプトや商品などを表現し、ブランディングを図りましょう。

その他のメール配信アプリやサービス

Shopifyメール以外に、Shopifyで利用できるメール配信アプリを紹介します。

  • Shopify Flow
  • Klaviyo
  • Omnisend Email Marketing

各アプリの特徴を具体的に見ていきましょう。

Shopify Flow

引用:Shopify Flow

ShopifyFlowは、ユーザーのECサイト上での行動を事前に設定し、ユーザーの行動に基づいたさまざまなアクションを自動で行えるアプリです。Shopifyメールとあわせて利用すると「ユーザーが〇〇したらメールを送る」と細かく設定できるため、以下のようなメールを配信可能です。

  • 在庫切れとなった商品の再入荷通知
  • 複数回購入したユーザーへの特別キャンペーンのお知らせ
  • 初回注文後のクーポン配信
  • ユーザーの誕生日にクーポン配信

複雑な設定やコード編集は不要で、Shopifyの管理画面でアクションを選択するだけで簡単に設定できます。なお、料金は無料です。

Klaviyo

引用:Klaviyo

Klaviyoはメール配信アプリで、Shopifyメールとの違いは以下の4点です。

  • メールアドレスを収集するフォーム作成機能
  • 属性や行動履歴に応じた細かいセグメント
  • 条件に応じてメールを自動配信するオートメーション機能
  • 一定の配信数から有料

Klaviyoではメールアドレスを収集するフォームを簡単に作成し、Shopifyストアに埋め込めます。収集したメールアドレスは、ユーザーの属性や行動履歴などをもとに細かく分類可能です。

また、KlaviyoのFlows機能を使うと、再入荷や複数購入などの設定した条件を基にメールを自動配信できます。料金は月250人・500通までは無料で、超過するとユーザー数・配信数に応じて料金が発生します。

<料金>(Eメールのみの場合)

月額無料20ドル30ドル45ドル60ドル
ユーザー数(人)~250251~500501~1,0001,001~1,5001,501~2,500
配信数(通)~500~5,000~10,000~15,000~25,000

Shopifyを活用したECサイトの「ニューエラ」や「RR COFFEE」では、Klaviyoを使ったメールマーケティング施策を実施しています。

Omnisend Email Marketing

引用:Omnisend Email Marketing

Omnisend Email Marketingは、ユーザーの購買履歴や行動履歴をもとに分類して、適切なタイミングで適切なメールを送信できるアプリです。

Omnisend Email Marketingでは、以下のメールを送信可能です。

  • カートに商品が残っているユーザーへの通知
  • 配送状況の通知
  • 新商品や人気商品などのお知らせ

カートに商品が残っているユーザーへのメール送信は、購入忘れによる売上げの取りこぼしを減らし、売上アップが期待できます。希望したユーザーには、新商品や人気商品の情報を送信可能です。また、配送状況のメールを送ると、配送に対するユーザーの不安を取り除けるでしょう。

料金は以下のとおりです。

月額無料16ドル59ドル
ユーザー数(人)~250~500~2,500
配信数(通)~500~6,000無制限

Shopifyメールに関してよくある質問

Shopifyメールについて、よくある質問をまとめました。

Shopifyメールで顧客への一斉送信はできる?

Shopifyメールは、すべての顧客への一斉送信が可能です。また、性別や年齢、購入回数などの属性別にメールを作成すると、グループごとに一斉送信できます。

Shopifyメールが届かないときの原因は?

Shopifyメールが届かない場合、以下のいずれかが原因です。

  • Shopifyメールがスパムに認識されている
  • 送信先のメールアドレスやプロバイダに問題がある

Shopifyメールスパムとして認識されている場合、原因を取り除かないといけません。スパムとして認識される主な原因は以下のとおりです。

  • 送信失敗率が高い
  • 配信解除率が高い
  • ユーザーのエンゲージ率が低い

まずはメールの送信回数や内容などの改善を検討しましょう。なお、送信先のメールアドレスやプロバイダに原因がある場合は、ECサイト側では対応できません。

Shopifyメールで配信したメルマガは解除できる?

Shopifyメールで配信したメルマガは解除可能です。受信したメールの「登録解除」リンクをクリックすると、そのユーザー情報が自動でストア側に届きます。

また、ユーザーがShopifyメールをスパムとして登録した場合、そのユーザーはリストから削除されます。メールが届かず差し戻されたメールアドレスも同様です。

まとめ

Shopifyメールは、ECサイトにおいて重要なメールマーケティングを担います。Shopifyメールを効果的に利用すると、ユーザーとより良い関係を築き、売上アップが期待できます。

自社のECサイトのユーザー属性や行動履歴などを分析し、メール配信でユーザーにどのような行動を促すのかをイメージすることが重要です。Shopifyメールの特徴を理解し、必要に応じてその他のメール配信アプリやサービスなども検討しにら、効果的なメールマーケティング施策を実施しましょう。

自社にとって効果的なメールマーケティング施策がわからないときは、必要に応じてShopifyパートナーに相談し、理想のECサイト運営を実現しましょう。

Shopifyメールを使ったマーケティングはフルバランスにご相談ください

メールマーケティングは、ユーザーに直接リーチできる一方、リーチの仕方を誤るとユーザーから避けられるリスクがあります。「Shopifyメールを使ってメールマーケティング施策を実施したいが、何から始めていいかわからない」と悩んでいる方は、お気軽にフルバランスにご相談ください。

フルバランスは、Shopify公式認定パートナーとして、数々の企業のShopify導入を支援してきました。あなたのECサイトに最適なメールマーケティング施策を提案することはもちろん、Shopifyの導入から運用までワンストップで支援させていただきます。

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