Shopifyで定期購入を搭載するには?メリットや導入事例も紹介

Shopifyストアを運営する事業者の中には、定期購入機能の導入を検討している方もいるでしょう。Shopifyは、定期購入にも最適なプラットフォームです。

とはいえ、標準機能に定期購入機能が実装されているわけではないので、どうやって導入したらいいのかわからないですよね。今回は、Shopifyでの定期購入の設定方法やメリット・デメリット、おすすめの定期購入アプリ、導入事例などを幅広くご紹介します。

Shopifyで定期購入機能を利用できる?

Shopifyでは定期購入機能を利用できます。Shopifyに搭載されている標準機能には、定期購入機能は実装されていませんが、Shopifyアプリをインストールすると導入可能です。定期購入アプリをインストールすると、Shopifyの管理画面上で顧客の定期購入状況や購入商品に関する情報を管理できます。

さらに、契約プランがスタンダード以上の場合は、レポート機能から定期購入に関するデータを追跡できます。定期購入に関するデータは、マーケティング戦略の立案にも活用可能です。

Shopifyでの定期購入設定方法は2通り

Shopifyストアに定期購入を導入する方法は、以下の2とおりです。

  • 定期購入アプリを導入する
  • ShopifyサブスクリプションAPI関連ツールを利用する

それぞれの設定方法を詳しくみていきましょう。

定期購入アプリを導入する

前章にあるように、定期購入アプリをインストールすると、定期購入機能を設定できます。Shopifyアプリストアには、初めて画面操作を行う利用者でも簡単に操作できる定期購入アプリが数多く用意されています。また、日本語対応されているアプリも用意されているため、英語が苦手な方でも柔軟に対応可能です。

ShopifyサブスクリプションAPI関連ツールを利用する

もう1つの手段として、ShopifyサブスクリプションAPI関連ツールを利用する方法があります。APIとは、特定のプログラムや機能を外部利用するために用意されている窓口のことです。ShopifyサブスクリプションAPIは、定期購入を利用するためにShopifyが提供している機能を指します。

具体的なAPIの内容は、主に以下の3つです。

  • Selling Plan API:今すぐ購入以外の販売方法を組み込める
  • Subscription Contract API:定期購入の契約作成および管理ができる
  • Customer Payment Method API:定期購入の支払い方法を保存できる

サブスクリプションAPIを利用すると、事業者ごとのニーズを満たす独自の定期購入機能を組み込めます。

そうはいっても、実際に組み込むには、一定レベルの専門知識とプログラミング技術が必要なため、アプリ導入に比べるとハードルが高いです。技術面で不安がある場合は、専門の制作会社やエンジニアへの依頼を検討しましょう。

Shopifyストアに定期購入を導入するメリット

Shopifyストアで定期購入機能を組み込むメリットは、以下の3つです。

  • 継続的に売上を立てられる
  • ユーザーの詳細データを集められる
  • ストアのリピーターを確保できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

継続的に売上を立てられる

定期購入機能を組み込むと、継続的に売上を立てられます。定期購入は、一度ユーザーに設定してもらえれば一定の周期ごとに自動で商品が届くため、ユーザーからするとストアを訪れて再度購入する手間を省けます。ストア側は定期購入設定をしているユーザーから継続的に売上を立て続けられて、収益の安定が可能です。

ユーザーの詳細データを集められる

ユーザーの詳細データを集められるのも、定期購入機能のメリットの1つです。定期購入されやすい商品や定期購入が好まれるユーザー層などの貴重なデータを収集できます。

収集したデータをもとに、単発購入者へ定期購入を促すメールマーケティングや商品プロモーションを行うことで、さらなる見込み顧客の開拓ができます。

ストアのリピーターを確保できる

リピーターを確保しやすいのも、定期購入のメリットです。定期購入はユーザーと長期的な関係を築ける手段の1つです。

ストアブランドの信頼性を高め、顧客満足度を満たせるサービスや商品を提供していくことで、ユーザーはそのストアのファンになってくれるでしょう。顧客満足度が高ければ、ファンによる口コミを通じて、新たな見込み顧客を連れてきてくれるチャンスを増やせます。

Shopifyストアに定期購入を導入するデメリット

定期購入は継続して収益を上げやすいメリットがありますが、良いところばかりではありません。Shopifyストアに定期購入を導入するデメリットは、以下の3つです。

  • ECストアへの流入数が減る可能性がある
  • 定期購入機能の利用コストがかかる恐れがある
  • 短期的に収益を上げづらい

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ECストアへの流入数が減る可能性がある

定期購入を導入すると、ECストアへの流入数が減少する恐れがあります。定期購入は一定期間ごとに商品を自動購入できる仕組みのため、ユーザーは商品購入のためにストアページにアクセスする必要がありません。

事業者としては、定期購入対象となっている商品以外も知ってほしいと思う場合もあるでしょう。対策として定期購入ユーザーに向けた情報発信やキャンペーンなどを駆使して、ストアにアクセスしてもらえる活動を続けることが重要です。

定期購入機能の利用コストがかかる恐れがある

定期購入を導入すると、単発販売のみのECストア運営と比較すると運営費用がかかる恐れがあります。定期購入アプリには、無料アプリももちろんありますが、利便性や機能性の高いものを利用したい場合は、有料アプリの導入を検討する必要があります。

有料アプリの導入を検討するフェーズになったときは、自社の予算やアプリの利用料、機能などを比較検討して最善のアプリを導入しましょう。

短期的に爆発的な収益を上げにくい

定期購入は継続的に収益を上げていく仕組みのため、高額商品の一括購入のように短期的に爆発的な収益を上げるのが、容易ではありません。ビジネスモデルによっては、年払いで一括支払いとしているストアもあるかもしれませんが、一般的には月額での収益立てとなります。そのため、定期購入商品とあわせて、他の商品やサービスで売上を増やしていくことがポイントです。

Shopifyのおすすめ定期購入アプリ6選を比較

現在Shopifyが提供している定期購入アプリは200種類以上もあるため、自社に最適なアプリを選ぶのは難しいでしょう。定期購入アプリを選ぶときに、比較したいポイントは以下の3つです。

  • 月額料金
  • 機能性
  • 言語

初めて定期購入アプリを導入する場合、なるべく固定費をかけずに運用することをおすすめします。有料アプリを選ぶ場合は、無料体験期間を通じて操作性や機能性、日本語翻訳の有無など、実際の業務を見据えて確認することが大切です。

上記を考慮した上で、以下の6つを比較・紹介します。

アプリ名月額料金機能言語
MikawayaSubscription無料〜49米ドルスタートアップから大手企業まで幅広く導入している実績あり各種ページで商品ごとに違うカスタマイズが可能定期購入アプリ上で顧客データの分析ができる日本語可
かんたんサブスク無料〜199米ドル(14日間無料)アプリのインストールから設定までが簡単メールやビデオ通話によるサポート体制が充実画面表示内容が全て日本語で表記されている日本語可
定期購買無料〜299米ドル国内シェアNo.1の日本製定期購入アプリ会員ランク機能や初回・回数割引などの売上向上機能が用意されているさまざまなジャンルのECストアへの導入実績あり日本語可
Timo subscription無料画面レイアウトや定期購入設定がシンプル月額料金と販売手数料が無料日本語可
Subify Subscriptions App無料〜70米ドル(14日間無料)商品指定するだけで自動的に定期購入商品に設定できるカスタマイズ可能なウィジェットテンプレートが用意されている顧客手動で定期購入商品のスキップ・一時停止・キャンセルができる英語のみ
Bold Subscriptions49.99米ドル(60日間無料)アプリ上から注文管理やキャンセル管理ができる他のアプリに比べて無料体験期間が長い英語のみ

MikawayaSubscription

MikawayaSubscription

MikawayaSubscriptionは、大手企業からスタートアップまで幅広く導入している定期購入アプリです。日本のEC運営に詳しいプロが定期購入のサポートを行なっており、Shopifyにも精通しています。

各種ページ内で独自のカスタマイズができ、商品ごとに違うバリエーション設定ができます。また、商品ページやカート導線の経路を減らせるため、直接商品購入画面へランディングも可能です。

Shopifyのレポート機能だけでなく、定期購入設定を行なっている顧客の詳細データを集計できます。これにより、定期購入の離脱ポイントを分析できます。Shopifyアプリストア内のレビュー評価も高く、数ある定期購入アプリからどれを選べばいいか迷ったときは、こちらのアプリの導入をおすすめします。

かんたんサブスク

かんたんサブスク

かんたんサブスクは、株式会社グルーヴィーメディアが提供する定期購入アプリです。わずか20秒でアプリのインストールから設定まで対応できるため、操作性に不安がある方でも簡単に導入できます。

定期購入に必要な基本的な機能はもちろんのこと、事業者への手厚いサポート体制が充実しています。日本の会社が提供するアプリなので、全て日本語で表示されており、英語が不慣れな方にもおすすめです。

定期購買|サブスク×単品リピート通販

定期購買|サブスク×単品リピート通販

定期購買は、国内シェアNo.1の定期購入アプリです。他のアプリにはあまりない会員ランク機能や初回・回数割引など、売上向上につなげるための機能が豊富に揃っています。

また、外部サービスとの連携機能や他アプリからの移行機能も用意されているため、スムーズな購入管理が可能です。ECストアのジャンルにとらわれない画面レイアウトで、食品や美容業界などのストアへの導入実績があります。

Subify Subscriptions App

Subify Subscriptions App

Subify Subscriptions Appは、有形商品および無形商品の定期購入設定を支援するアプリです。対象となる商品を指定するだけで、自動的に定期購入商品に設定できます。

さらに、カスタマイズ可能なウィジェットテンプレートが豊富に用意されているため、ストアテーマにあわせた画面表示が可能です。また、顧客側でも定期購入設定を管理できる顧客ポータルが用意されているため、顧客手動で購入のスキップ、一時停止、キャンセルができます。

Bold Subscriptions

Bold Subscriptions

Bold Subscriptionsは、BOLD社が開発した定期購入アプリです。アプリ専用のAPIを提供しており、アプリを通じて顧客ニーズにあう定期購入設定を構築できます。

また、アプリ上から顧客の注文管理やキャンセル管理ができるため、アプリで管理業務が完結します。契約プランは有料プランしかありませんが、無料体験期間が60日間と長めに設定されているため、アプリの操作性や機能性を十分把握できます。

定期購入アプリを導入しているShopifyストア事例

実際に定期購入アプリを導入してストア運営をしている事例を紹介します。

RR COFFEE

RR COFFEEは、焙煎した珈琲豆をキッチンカーとオンラインで販売しています。運営会社は、サントリーホールディングス株式会社です。単発購入と定期購入それぞれに対応したストアとなっており、焙煎度や挽き目を指定して商品を購入できます。

定期購入では、2・4・6週間ごとのお届けサイクルが用意されており、初回は正規金額の半額で購入が可能です。また、配送料も無料となるため、単発購入よりも付加価値を多くつけていることがわかります。

LIFFT

LIFFTは「 Farm to Vase ー農園から皆さまのお手元(花瓶)ヘー」をコンセプトとしたオンラインの花屋です。LIFFTの定期購入には、以下4つのプランがあります。

  • スタンダードプラン
  • 花瓶セットプラン
  • コーヒー豆セットプラン
  • ライトプラン

各プランの共通点は、配送する花にプラスして、その花にまつわるジャーナルという読み物とセットで送られることです。上位プランは、通常プランの内容にプラスして花を飾る花瓶やコーヒー豆をセットにし、顧客満足度を高めています。

肉屋大石

肉屋大石は、創業以来52年にわたって、焼肉店やレストランなどに肉の卸しを行っている歴史ある会社です。蓄積された販売ノウハウや技術をもとに、2020年からECストアを展開しました。

定期購入のプランは2種類用意しており、それぞれのプランで国産牛や特選肉などを配送しています。また、定期購入とあわせて単品商品を追加でき、最大限顧客に寄り添ったサービス展開をしています。

Shopifyの定期購入機能に関するよくある質問

Shopifyで定期購入機能を導入するにあたって、よくある質問をまとめました。

Shopifyの定期購入にはどのような決済方法がある?

Shopifyの定期購入では、主に以下の決済方法があります。

  • Shopifyペイメント
  • PayPal
  • Apple Pay
  • Google Pay
  • Authorize.net など

基本的には、通常ストアで用意されている決済方法で対応が可能です。また、導入するアプリによって決済方法が変わる恐れがあるため、導入前に確認しておきましょう。

Shopifyストアの定期購入は割引対応できる?

Shopifyの定期購入では、定期購入アプリを導入すると割引対応が可能です。割引対応はShopifyの管理画面から設定できます。具体的には、以下の手順です。

  • 管理画面から「ディスカウント」を開く
  • 画面上部の「ディスカウントを作成」をクリックする
  • 購入タイプセクションで「サブスクリプション」を選択

設定完了後、保存ボタンをクリックすると反映されます。

Shopifyの定期購入を解約する方法はある?

基本的に定期購入アプリには、定期購入の解約、一時停止、スキップなどの設定ができるよう実装されています。アプリによっては、顧客自らが購入設定を操作できるものもあります。導入前に定期購入アプリ側の仕様を確認しておきましょう。

まとめ

Shopifyには定期購入に関する機能が搭載されていません。しかし、アプリを活用すると導入可能です。定期購入機能を搭載するとストアの収益を安定させたり、リピーターを確保したりするチャンスが作れます。

定期購入導入によって収益を安定させるには、自社商品への理解やターゲットとする顧客層、適切な価格設定などの要素が影響します。ストア運営に定期購入を組み込む際には、事前調査と検証を行うことが重要です。

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